結婚した時、全ては難しくても、一つか二つ、一生使える
家具が欲しいなと思っていました。
日々使うもので、家族が増えてもみんなで使えるもの。
使いながら、一緒に年を重ねていける家具。
思いついたのはダイニングテーブルでした。
結婚した当初は2LDKのマンションに住んでいて、
それまでお互い畳に座ってご飯を食べる生活をしていたので
座卓が理想でした。
でも将来的には家族が増え、今より広い家に住むことも
考えて、ダイニングテーブルとしても使えるものがいい。
出来ればそのテーブルを使って、おばあちゃんになっても
ずっとご飯を食べたい。
そう思って散々探し、たどり着いたのが
家具蔵さんの木のテーブルでした。
購入したのはもう10年以上も前になります。
ブラックウォールナットの無垢材。店舗で見て、その
木の温かさに一目ぼれでした。
最初は座卓として使い、3年前に引っ越しを機に
足を付け替えて、今はダイニングテーブルとして
使っています。
実はこれ、ダイニングテーブルとしては少し小さく、
座卓としては少し大きいサイズなんです。
80センチ×125センチ。サイズも高さもオーダーです。
中途半端といえば中途半端なサイズですよね。
でもこのサイズでご飯を食べると家族が近く感じます。
ご飯を食べていても、会話が途絶えません。
何よりうちは客人がたくさん訪れる家ではないので(笑)
これで充分なのかもしれません。
最初は当然つるつるぴかぴかだったのですが、
子どもは平気でこの上でボールペンだのマジックだので
字を書くので、無垢の木に字の跡はつくわマジックはつくわ。
毎日毎日ここでご飯を食べるので、もちろん傷もつきました。
色も最初の渋い茶色から色が抜けて明るくなってきました。
でも、これでいいんです。
これは、家族でいっぱいご飯を食べたしるし。
家族でいっぱいここで話してきたしるし。
子ども達はこのテーブルでつかまり立ちをし、
時には立って歌い(笑)、おもちゃをたくさん並べ、
おやつもたくさん食べてきました。
家の中のどんな家具より、家族と一緒に時を
過ごしてきたテーブル。私はこうやって
共に時を刻める、一生モノの家具が
欲しかったんですから。
そういえばこのテーブルを買うとき、家具蔵の店員さんが
言っていました。
「うちは、テーブルのメンテナンスで削りもやるんです。
そうすることでまた新しい木肌が見えて、きれいになるから。
でも、皆さんやらないんですよ。使って使って刻まれた傷なんかに、
逆に愛着がわいてくるらしくて」
全部じゃなくていいと思うんです。
一つでいいから、家族の記憶を刻みながら
一緒に育っていく家具や雑貨。
見つけられたら、素敵だと思います。
◎家具蔵さんのHP http://www.kagura.co.jp/
素敵な家具が、いっぱいあります!