おいしい台所

ほどほど家事で、おいしい暮らしを。きょうも台所にいます。

会社と、赤ちゃん

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今日、会社に赤ちゃんを連れた育児休職中の女子社員が何人か来ました。8か月~1歳くらいの赤ちゃんを見たら抱っこしたい衝動に駆られて抑えるのに必死でしたが(笑)、ぷにぷにの手足を触ったり、まっすぐにお母さんを見つめる瞳を見ていたらかなり癒されました
 
後輩の女子社員たちはみんなちゃんとお母さんの顔をしていて、それを見ていたら頼もしかったです。きっと彼女たちは復帰したらいい仕事をしてくれるだろうなと思いました。
 
 
さて、何故今日赤ちゃん連れの女子社員が会社に来たのか、というと、健康診断があったからです。
 
法令では休職中の社員には健康診断を受けさせる義務は会社にないのですが、うちの会社では案内をします。そして、かなりの割合で受診します。休職中に健診が受けられないと、下手をすれば丸2年~3年健康診断を受けられないこともあります。休職中でも健康が保証されるわけではないし、かといって自分でどこかの健診機関を予約するのも、調べたり、子どもを預けたりするのが大変です。会社であればこれまで受診していた医療機関で安心だし、場合によっては健診を受けている30分程度の間旦那様や同期に見てもらうことも出来ます。女性活躍推進の意味を込めて、8年位前から受診を推奨するようにしました。
 
 
そしてこの赤ちゃん連れの健診は、会社の人達に自分の赤ちゃんを見てもらう絶好のチャンスでもあります。
 
育児休職をとって復職するまで一度も会社に行かないと、会社の人達は当然、その社員の子どもの顔を見る機会がありません。復帰するときには、大きかったお腹もぺたんこになって、場合によってはスリムになって、「全然変わらないね」という言葉で迎えられます。
 
でも、実際にはその社員には、その社員がいなければ生きていけない赤ちゃんがいます。毎朝泣かれて切ない思いをしながら保育園に連れて行き、熱が出ればすぐにでも飛んでいきたい大切な存在がいます。
 
妊婦で送り出し、子どもの顔を見せないまま復帰してきた社員と、赤ちゃんと2人で一度でも会社に来た社員とでは、復帰した後のこの印象がまったく違うのです。一度でも子どもの顔を見たら、顔そのものは忘れても印象として必ず残ります。ああ、見た目に変わらなくても、この社員には小さな子どもが居るのだな、と。
 
 
もちろん、みんなが温かい目で迎えてくれるわけではありません。数年前に子連れで健康診断に来た社員を見て、心無い言葉を言っている人もいました。確かに会社に赤ちゃんが居ても何の役にも立たないし、プライベートは会社に持ち込むなというのも考え方の一つでしょう連れて来た赤ちゃんが泣きでもしたら迷惑に感じるのもまぁわかります。でも、子どもの顔を見ることで、復帰してくる彼女たちを迎える側にもある種の準備が出来ることは間違いなく、それは復帰後双方の気持ちを楽にすると思うのです。
 
そして彼女たちは赤ちゃんを自慢したいのでも何でもなく、「これからご迷惑を掛けるかもしれないけれどよろしくお願いします」という気持ちを持ってわが子を連れてきます。そして「健康診断だから」という大義名分があれば、そんな気持ちを持っていても堂々と会社に来ることが出来るのです
 
 
後輩社員たちには、心無い言葉に負けることなく、機会があれば子連れで会社に来てほしい。そして復帰したら自分から子どもの話を周囲にどんどんしてほしい。
「予防接種か。大変だな」「お前の息子、抜糸したの?」「俺んとこの母もさ・・」と家族のことで会話が出来る職場は、本当に安心します。
 
何も言わずに何日も休まれるより「卒業式だもんね」「学級閉鎖だって?」「お母さん病院?」と、相手の事情をもともと知っていれば、「ああそうだよね。そうだったよね」と快くサポートしてあげられます。
 
 
 
多様な働き方を認めるという考え方が浸透してきている今、会社で働く社員の後ろには家族が居ること、さらに地域があるということをそれぞれが理解し合うことが大切です。それは、社長でも部長でも女性社員でもアルバイトの男の子でもおんなじ。みんなにそれぞれの大切な事情があって、それを背負いながら働いている。
 
職場で家族の話をするのは当たり前、それぞれの事情をサポートし合うのは当たり前。そうなったら、赤ちゃん連れの女子社員だけじゃなく全ての社員にとって、働きやすい会社になるんじゃないかなと思います。
 
理想と現実は違うよと言われるかもしれないけれど、理想を描かなければ現実にはならないから。私は後輩社員たちを励まし、応援し続けたいなと、改めて思いました。
 
 
 
 
それにしても・・・
ゴムで縛ったような手首、足首。
たまんなかったなー(笑)
 
 
もうすぐアラフィフの私には、ちょっと孫を見る目だったかもしれません(笑)
 
 
 
 

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