小学校で、幼稚園で、保育園で・・子どもが小さければ小さいほど
のびのびと、自由に描かれた絵。皆さんどうしてますか?
「全部とっておく。」
「写真だけ撮って潔く捨てる。」
「よく描かれたものだけとっておく。」
家のスペースや、子どもの数によっても違うと思います。
考え方も色々あっていいと思うので、「こうすべき」なんて
軽々しく言うことも出来ません。が、一つだけ。
「自分の子どもの絵は、ピカソも及ばない」
子どもの目から見た世界は未知の世界です。
知らないことがたくさんある。子どもの目線に下りてみると
わかりますが、人も建物も空も大きい。その目線で見たものを、
感じたままに描く。知らないことがたくさんあるから、自分の頭で
想像し思い描く。
上手いとか下手とかじゃなく、その自由な絵は、
大人の心に響きます。
何故こんなことを考えたかというと、先日実家に帰ったときに
幼稚園の頃自分が描いた絵を見たからでした。
今は亡き父の絵だったのですが、その絵を見た時に
「やられた」と思いました。
小さい頃の自分に「やられた」と思ったのです。
もう私にはこんなふうに自由にのびのびと絵は描けないなと。
クレヨンで、父の顔を見たままに描いているその絵は
確か、父の日を前に幼稚園で描いたものだったと思います。
優しそうに笑っている父。口元のひげは、お友達のお母さんに
「○○ちゃんのお父さんってひげないの?」って笑われて、
後からポツポツと付け足したんだっけ。
私の中では父は若くて格好良かったから、そのひげが
何とも似合わず、それでもそれを見た父は
にこにこ笑ってくれたんだっけ。
そうやって思い出しながら絵を見ていたら、
何だか泣けてきて。
何もしばられることなく描かれた線・色。
なんかもう戻れないなぁと思ったら
自然と出てきた涙でした。
うちでは、リビングに、私のお気に入りの
子どもたちの絵を飾っています。
たくさんじゃなくても、一つでいいから、子どもたちの作品を
飾ってあげると、親はもちろん、子どもたちにも
いい刺激があるような気がします。
もっと大きくなった時に、ふと自分の絵を見て
「ああ、何か忘れてるかも」って、
自由に素直だった頃の自分と「今」の自分をつなげてくれるような
そんな気がするのです。
単なる親バカで、
単なる勝手な思い込みかもしれないですが(笑)
でも、リビングに子どもの絵がいつもあるのは
間違いなく、温かい。
ですよ。