Amazonより
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「食」をテーマに編んだアンソロジーシリーズも、
おかげさまで、カレーライス、お弁当、
おやつに続く第四弾となりました。
今回は、趣きをガラリと変えて「ビール」をお届けします。
暑い夏を迎える季節にグイッと一杯。
名文家たちの「ビール」について熱い思いを飲み干してください。
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このアンソロジーシリーズ、私は「お弁当」を
読んだことがあるのですが、作家達の
「お弁当」に対する様々な思いや面白かったり
切なかったりする思い出がいっぱい詰まっていて、
あっという間に読みました。
そしてこの「ビール」編。
いやもうね、飲みたくなります。ビール!
しかも妹尾河童さんの美味しい注ぎ方で、
クリーム状の泡を上唇にヒゲのようにくっつけて。
そしてつまみは枝豆でね。
お家で椅子に座って、吉田直哉さんの
「ネパールのビール」のページをめくって
ちょっと切なくなりながら。
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もともと私はお酒が強くありません。
飲めばすぐに体中が真っ赤になります。
中ジョッキ2杯くらいならどうということはないですが、
最近はそれ以上飲むと低い血圧がさらに下がり、
一度脳貧血を起こして倒れて凝りました(笑)
それ以来(それでも飲んでるんですが)、
だいぶ量は減りました。
そんな私でも、若い頃は無茶して飲んでいました。
お酒を飲んだ後お風呂を沸かしながら入っていて眠りこけ、
茹で上がる寸前で目が覚めたり。
初めて会った人と飲んで騒いで
部屋に閉じ込められそうになったり。
実家にいた頃、飲んで遅くなったら鍵がかかってたので
はしごで2階に登って兄に泥棒に間違われそうになったり。
それはそれはお酒に絡む失敗談は数知れず。
いやー楽しかった。(迷惑こうむった方、すみません・・)
ビールというと、父とたくさん飲んだ思い出があります。
私の父は大病をして、私が結婚した後すぐに亡くなりましたが
亡くなる前の数年間、一緒にビールをたくさん飲みました。
私の母はお酒が飲めず、その頃兄は
父とあまり仲が良くなかったので、
一緒に晩酌するのはいつも私。
お刺身をつまみにキリンの一番搾りを飲みながら、
ニュースの話に始まり、父の得意な歴史の話、
政治の話、仕事の話・・たくさんの話をしました。
物知りな父と話をするのも好きでしたが、
嬉しそうに話をする父を見ているのが好きでした。
「病気してるのに、ビールだけは美味いんだよなぁ。」
そうお酒が強くもなかった父が、
にこにこしながらお気に入りのグラスで
ビールを美味しそうに飲んでいたこと
この本を読んで、思い出しました。
今頃、お父さん。
夏空の上で孫たちを眺めながら
大好きな一番搾り、飲んでいるかもね。
今日は、一番搾り飲も!