ある休日の昼下がり。母が台所仕事をしていると、正面のリビングで子ども達が何やらはじめました。
美容師さん「いらっしゃいませー。どんな髪型がよろしいですか。」
お客さん 「えっと、かっこよくしてください。」
美容師さん「はい、かっこよくですね。少々おまちください。」
どうやら、美容院ごっこのようです。ダイニングから椅子を持出し、娘が息子を座らせてケープに見立てた手ぬぐいを首元にかけ、片手に水の入ったスプレー、片手にくしをにぎって、髪をセットしはじめました。
美容師さん「じゃあ、お客様はテレビを見ていてください。」
美容師さん、テレビのスイッチオン。お客さんはテレビのアニメを見始めます。
美容師さん「ああ、お客様。もうちょっと顔あげてください。もうちょっと」
美容師さん、お客さんの髪の毛をぐいっと引っ張る。
美容師さん「はい、じゃあセットしますねー」
美容師さん、スプレーかけまくる。お客さんたら顔水だらけ。
お客さん 「わぷっ!」
美容師さん「ああすみません、すみません」
美容師さん、慌ててケープで顔拭う。そして懲りずにシュッシュと水。お客さん、肩までびっしょり。しまいに椅子にも水したたる。そこで、
「ちょっとー!ストップストップ!」
母の一声で、美容院閉店。お客さんはびしょびしょのままテレビに夢中(笑)
うちの小学5年生の娘と、小学3年生の息子。そろそろ男女の遊びの違いも出てきて、家の中でも一緒に遊ぶことが少なくなりました。小さい頃はおままごとやらお歌やら、娘が息子を引っ張ってよく遊んでいたなと思います。それが今ではやりたい遊びも違うし見たいテレビも聴きたい歌も違って、寄ると触ると喧嘩ばっかり。そんな2人がめずらしく仲良く遊んでいたのでほほえましく見ていたのですが、そのまま放っておいたら床まで水びたしになりそうだったので強制終了させました(笑)
小さい頃から今も、遊びの主導権は娘にあって、傍から見ていると息子は振り回されているようにしか見えません。なのに本人はいつも楽しそうに笑ってる。息子が一人で何かと戦っているのを見て娘はいつもニコニコしているし、娘が居ない時には息子はちょっと淋しそう。きょうだいってやっぱりどこかつながっていて、不思議だし面白いなと思います。
そういえば私も小さい頃は3つ上の兄とよく遊びました。いつものんびりしていて優しい兄を振り回すのはやっぱり私で、兄は私がやることをいつも手伝ってくれていた記憶があります。子ども達が遊ぶようすを見ていると、上と下をひっくり返した私と兄に見えてきました。
びしょびしょになったお客さんは、びしょびしょなのにワハハと笑ってテレビを観ている。傍らで美容師さんは、くしもお客さんも放ったまま、ソファでマンガを読みはじめる。
まったく・・・きょうだいって面白い(笑)
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