普段、リアルタイムでドラマを観ることはほとんどないのですが、今クールで唯一、毎週毎週楽しみで、欠かさず観ていたドラマが終わってしまいました。そう、逃げ恥です。
毎週火曜日22時はテレビの前に座り、平匡(星野源)とみくり(新垣結衣)の恋の行方にドキドキ、むずむずしながら、大抵にやけ顔で観ていました。登場人物も、歌も、内容も本当に大好きだったので、みんながハッピーになるあの終わり方は私には最高だったし、終わってしまって本当に淋しい。
あんなにハッピーで面白くて楽しい終わり方なのに、なんだかもう「よかったよかった。みんなよかったね」という思いでいっぱいになって泣けちゃいました(笑)ラブコメで泣いたのは初めてかもしれません(笑)
このドラマには、色々なメッセージがいっぱい込められていました。女性の目線から言えば、独身と既婚、専業主婦と働く女性、年齢の壁、家事と育児と仕事・・・起こる出来事から見えるそんなテーマを、重くすることなく、妄想という手段を使って軽やかに面白く問題提起し、答えを出して進んでいきました。
ああ、わかるわかると思うシーンもいっぱいありました。ドラマならではの展開であるのはもちろんなのですが、そこを平匡の不器用で普通なセリフ(これがまた面白いのですが)がぐっと押さえることで、こんな展開自分にもありそう。あったらいいなと自分にあてはめて、登場人物と一緒になって進んでいるような錯覚を覚えました。
好きなセリフは山ほどあるのですが、中でも心に残ったものを2つ。
「例えば私みたいなアラフィフの独身女だって社会には必要で、誰かに勇気を与えることが出来る。あの人が頑張ってるなら、自分ももう少しやれるって。今一人でいる子や、一人で生きるのが怖いって若い女の子たちが『ほら、あの人が居るじゃない。結構楽しそうよ』って思えたら、少しは安心できるでしょ。だから私は、かっこよく生きなきゃって 思うのよ。」
会社で本部長にひどいことを言われた後、ゆりちゃん(石田ゆり子)が風見さんに言ったセリフです。
ゆりちゃんは独身ですが、既婚で子どもが居る私も、いつも「ほら、子どもが居て働いているあの人。すっごく楽しそう。」と思われたいと思っています。子どもを育てながら働くことが、女性にとって大変だと思われている今の社会で、女性が定年まで働くのが難しいと思われている今の社会で、「ほら、あの人ちゃんと子育てして定年まで働いて、ずっとぺーぺーでもすごく生き生きしているじゃない」と思われたいのです。そうやって、若い子達に後に続いてほしい。同じアラフィフとして、このセリフにはものすごく共感出来ました。
それともう一つ。
「生きていくのって、面倒臭いんです。それは一人でも二人でも同じで、それぞれ別の面倒臭さがあって。どっちにしても面倒臭いんだったら、一緒にいるのも手じゃないでしょうか。話し合ったり、無理なときは時間を置いたり、だましだましでも、なんとかやっていけないでしょうか。やってやれないことは、ないんじゃないでしょうか。」
契約結婚をやめるなら今です、と感情的になって言い放ち、閉じこもってしまったみくりに、平匡が言ったセリフです。
そう、めんどくさい。独身も、既婚も、入籍するもしないも、生きていくにはめんどくさいことっていっぱいあるんです。もうやーめた!って言いたくなることは、日々の生活の中で私にも山ほどあります。「だましだまし」とは、結婚生活そのもの。そしてそそれでも一緒にいるほうを選ぶことが、みくりのお母さんがみくりに言った「運命の人なんていない。運命の人にする」ということなのだと思います。
そして一緒にいる形は自由でいい。いろんな形があっていい。どんな生き方も、どんな人生も、認め合う。それってなんて楽しいことなんだろう。最後の登場人物全員の笑顔から、そんなメッセージを、私はキャッチしました。
とにかく。そんな理屈抜きでも、本当に面白いドラマでした。
終わっちゃって、ほんとに淋しい(笑)
最後に、平匡を演じた星野源さんの著書「そして生活はつづく」をご紹介。
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まさに、「生活ってめんどくさい」をテーマに書かれたようなエッセイ。もう、これも理屈抜きに面白い。結局、その生活こそが愛おしいのだと気づかされます。星野源さんの真正直さがわかる、楽しめるエッセイです。おすすめですよ。
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