「おべんとうの時間」写真/阿部了 文/阿部直美
Amazonよりｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
NHKサラメシでもお馴染みのおべんとうハンター阿部了さんと直美さん夫妻の約18年にわたるライフワーク。海を渡って、インドの弁当配達人も追いました!普段の暮らし、いつものおべんとうを巡る旅。ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
シリーズも4作目になるこの本。大好きで、もうずっと買っています。掲載されているおよそ40人は毎回一般の普通の人で、内容もその人達のお弁当と仕事についての話をまとめたごくシンプルなものなのですが、本当にどうやったらこんな素敵な人にたどり着くのだろうと思うくらい、毎回すごく面白い。こんな仕事をしている人が居るんだとびっくりすることもあるし、危険な仕事も、地味な仕事も、体を張ってやる仕事もあって、そしてお弁当もなんとなくその人の仕事にリンクしている。読み終えるとお弁当モチベーションが上がることはもちろん、仕事も頑張ろう、日々の暮らしを大切にしようと素直に思えます。
今回の「おべんとうの時間４」の中で印象に残ったのは、香川県の高島さんと鎌倉市の小笠原くんでした。
50年一緒に仕事をしてきたご主人とは、お弁当にいつも海苔巻を食べていた高島さん。亡くなったご主人を思い出しながら「今も海苔巻丸かじり」と笑う顔がとっても素敵です。
そして自分でお弁当を作る小学生の小笠原くんは、「おべんとうの時間2」で紹介され、発売前に若くして亡くなった小笠原さんの息子さんで、今やすっかり弁当男子。たくましく、明るく育っています。
今回もたくさんのお弁当周りのお話が詰まっていて、読みながら温かい気持ちになりました。
こんな素敵なお弁当には叶わないけれど、今日は、おべんとうの時間 私バージョンで、私のお弁当まわりについてお話してみようと思います。「おべんとうの時間」風に、取材された感じで書いてみました（笑）
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chas/神奈川県横浜市
お弁当というと思い出すことがいくつかあって、そのうち１つは中学生の時。私の中学校は給食だったから普段はお弁当を持たなかったんだけど、土日の部活でどこかへ試合に行くとか練習に行くとかっていう時は、母にお弁当を作ってもらって持って行きました。お弁当は大抵前の晩の残り物だったんだけど、ある夏の暑い日、お弁当を持って試合に行ったらお昼前に雨が降ってもう土砂降りで、試合が中止になっちゃった。その場で解散になったから、同級生と一緒に雨の中自転車漕いで帰って、その日は友達の家でお弁当を食べました。そうしたら、お弁当に入っていたポテトサラダが暑さと湿気で蒸れて、傷んじゃってた。一口食べて気付いたんだけど、私友達にそれが言えなくて、我慢して全部食べたんです。他の物は傷んでなかったし、結果お腹も壊さなかったんだけど、なんとなくそれを母にも言えなくて。お弁当って作ってくれた人のことを思うとそれだけで切ないというか、なんでしょうね。そんな小さなことでも、悲しい思いをさせたくないなと思ってしまいます。うちの息子は、平気で残してくるんだけどね（笑）
それと、もう一つ。一人暮らしを始めた頃にダイエットをしようと思って、お弁当を持ち始めた時がありました。中身は白いご飯と、おかずは煮干しを炒めたやつと、梅干しだけ。20代半ばくらいでした。それまで毎日外食、夜も毎日のように飲んでいたのに急にそんなこと始めたら、体がびっくりしたのか1週間くらいで原因不明の蕁麻疹が出てね。今思えばそれって体に溜まった悪いものが出てたんじゃないかなと思うんだけど、びっくりして止めちゃった。続けていたら、どうなっていたかなと今は思います。あれ以来、つい最近までずっとお昼は外食でした。
今、会社では毎日パソコンと向き合って仕事しています。お昼はお弁当を席で。同僚と時々しゃべりながら食べてます。今では昔が信じられないくらいのお弁当派。娘が毎日お弁当、ということもありますが、中身のわかる、食べ慣れたお弁当があることの安心感を知ってしまったら、もう外食したいと思わないです。
時々一人で近くの公園まで歩いていき、公園でお弁当を食べます。周りを見ると、そういう人結構居るんですね。ベンチにゴロンと横になってる人もいたり。そんな時、キリキリ働いている人達も、偉い管理職も、みーんなおんなじなんだなと思う。安心するんです。
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ふふふ。
やっぱりお弁当って、いいなぁ。
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