あきらめない 働くあなたに贈る真実のメッセージ 村木厚子
Amazonより---------------
「働く女性の希望の星」から一転、逮捕・164日間の勾留―。
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村木さんの逮捕報道をテレビで見た時感じたのは、「なんか、
この本は、厚生労働省事務次官(現在は退任)の村木さんが、
私は過去仕事で女性活躍推進を担当していたこともあり、WLBや子育て、女性活躍推進に関する本を色々と読んできました。どれもそれなりに響くものはあるのですが、読みながらどこかで「でもこの人は今フリーで働いてるんでしょ」「でもこの人は今社長でしょ」「でもこの人は・・」と、一般のOLじゃない著者のことを、「そりゃ、自由だったり偉い立場にあったらそんな働き方が出来るよね」と、世間一般の働く女性とはかけ離れているなと冷静に見ている自分がいました。(考えてみれば、そんな立場だからこそ本を出すことが出来るんですけどね(笑))
村木さんの本を読んで初めて心底打たれた感じがしました。普通に働く女性の辛さもわかっているし、制度に甘える弱さも、見抜かれているなと思いました。
村木さんは最終的に厚生労働省事務次官になりましたが、大卒のキャリア組でこそあれ、やってきたのはただひたすらあきらめずに目の前の仕事をコツコツと進めてきたこと。会社を興したり、フリーになったり、TVや雑誌に出たりと華々しいところは全くありません。組織に所属し、その時々に自分に何が出来るかを考え、与えられる役割をこなしてきた。本当に企業で普通に働く女性たちと同じなのです。
夫と、子ども達とチームになって一緒に生きてきた。困難なこともあったし、子どもにもにも辛い思いをさせたけれど、目の前のことをひたすらこなし、仕事を続けてきたから一歩ずつ階段を上がってこられたし、今立っていられるのだと村木さんは語ります。
そして、ご家族が素晴らしい。最後のほうで、ご家族からの手紙が出てくるのですが、逮捕・拘留されてからもずっと最後まで母を信じ、家族を信じた娘さんたち、「これからも同じ速度で一緒に歩いていきたい」と語るご主人。こんなふうに絆の強い、温かい家族でありたいなと思ったら、ひとつひとつの言葉に目頭が熱くなって、通勤電車なのにやばかったです。
村木さんは逮捕された時、ただ一つ残念だったことをこう言っています。
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「ただ一つ残念だったのは、『これで”村木さんでもできた”というロールモデルになれなくなったな』ということでした。私には素敵だなと憧れる先輩はたくさんいましたが、平凡な私にとって『この先輩だったら私でも目指せるかも』という身近なお手本がありませんでした。だから、普通の人が普通に最後まで働けるというお手本になりたかった。働く人が皆バリバリタイプじゃなくても、『うさぎとかめ』の亀タイプでもやっていけますよ、というモデルになりたかった。30年以上勤めて、あと少しで達成できそうだという時に、その機会を奪われてしまったことは本当に悔しかったです。」
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村木さん。私はこの本を読んでどれだけ励まされたかわからない。このままの仕事でいいの?辞めたほうがいいんじゃない?今のままで子ども達に悪い影響はないの?・・そんなふうにうじうじと悩み、そのくせ会社や周囲に甘えていた自分が恥ずかしく思えました。村木さんのように、「自分」軸ではなく「誰か」のために「何か」を成すために働きたい。素直にそう思いました。村木さんの生き方は、私の、家事と育児に奮闘しながら働くすべての女性たちの希望であり、ロールモデルです。きっと多くの働く人たちに、伝わっていると思います。
仕事や育児や自分の生き方そのものに悩むことが、いくつになっても、どんな立場になってもたくさんあるけれど、
「あきらめずに、今出来ることを一生懸命考えて行動する。そうすればきっと乗り越えられる。」
この言葉を胸に、甘かった自分のお尻をぺちぺちとたたきながら、また明日から頑張っていこうと思います。
今年10月1日、村木さんの退任会見を見ました。
村木さん、本当にお疲れさまでした。これからも様々な分野でご活躍されることを願っています。そしてこれからも「働く」ことの素晴らしさを、すべての働くひとたちに伝え続けてほしいなと思います。
会見での村木さん、本当に晴れやかな、いいお顔をされていました。
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