昨日、会社のトイレで手を洗っていたら、後輩がこんなことを聞いてきました。
「Cさん(私)、Y会社のSさんて、知ってます?」
私にはまったく覚えのない会社と名前に、「え。誰だろ。全然知らないけど・・」と答えました。すると後輩が言いました。
「私、今Cさんに勧められた女性活躍推進の会合に行ってるんですけど、そこにY社さんが参加していて、その会社のSさんから『Cさんはお元気ですか?』って聞かれたんです。Cさん、以前女性活躍推進のシンポジウムに出たでしょう。その時Sさんが参加されていて、Cさんのお話がすごく面白くて勇気づけられたって。」
そうなんです。もう何年も前になりますが、ちょっとしたきっかけで女性活躍推進のシンポジウムにお声掛けいただき、そこで登壇したことがありました。発表の持ち時間は15分程度だったのですが、その後のパネルディスカッション含め慣れないスポットライトを浴びながら舞台にいたのは約1時間。ものすごく緊張したのを覚えています。
まだまだ定年まで働く女性が少ない中、自分のロールモデルをどうやって見つけるか、会社はどうやってロールモデルを育てるべきか、というような内容の話をし、最後は「会社は気を遣いすぎずに、女性にどんどん仕事を任せてください!私たち女性はやれますから!」みたいなことを力強く訴えて終わった・・・ような記憶があります(笑)
そのシンポジウムが終わってから、参加されていたたくさんの方と名刺交換をさせていただいたのですが、その中の1人がY社のSさんだったそうなのです。
Sさんは当時妊娠されていて、仕事を続けられるかとても不安で、プライベートでそのシンポジウムに参加されたそう。当日の私の話から勇気をもらった、自分も頑張れると思った、今は経験を生かして女性活躍推進の仕事をしている、Cさんにはメールでもやりとりさせてもらった。Cさんはお元気ですか。・・Sさんは後輩にそう言ったそうです。
シンポジウムに参加されていたのはおよそ200名。名刺交換もたくさんの方とさせていただいたので、正直Sさんのことは覚えていませんでした。ただ、終わった後数名の方からメールをいただきやりとりしたことは覚えていて、悩みを相談されたような記憶も確かにありました。
後輩からその話を聞いたとき、もう本当に嬉しくて嬉しくて。
私が女性活躍推進の仕事をしていたのはもう随分前のことです。会社を変えたい、社会を変えたいという気持ちでいっぱいで、無我夢中で色々なことを勉強し、やりたいことがあれば周囲と何度も話し合って進めてきました。シンポジウムのオファーは異動によってその仕事から離れ、既に数年経った頃だったので、「私がやるのはおかしい。私はもう担当から外れているのだから」と一度は辞退したのです。それでも是非にと言っていただいての登壇でした。やると決めてからは「とにかく手を抜くことなく檀上では一生懸命話をしよう。私の話で元気づけられる人が居るかもしれない。何かが変わるかもしれないのだから」と自分に気合を入れ、何時間もかけて資料を作り、朝に晩に練習して、とにかく頑張りました。
終わってからの達成感と会場の反応に、本当に引き受けて良かったと思いました。それだけで十分だったのに、参加していた方からそんな言葉をいただけるなんて。
Sさんがもし仕事を辞めていたら、女性活躍推進のお仕事はSさんの仕事にはなっていなかった。
他の誰かが担当していたら、Sさんのように経験を活かした仕事にはならなかったかもしれない。
Sさんのお陰で、Y社の女性活躍推進が進んだのかもしれない。
Sさんが辞めていたら、Sさんのお子さんは、バリバリ働く素敵なお母さんを見ずに育ったのかもしれない。
たった一人からの言葉です。でも、一人の意識が変わるということは、その人の周りの小さな社会が動くということ。そしてそれは大きな社会が動くということにもつながると思います。自分の話が、Sさんの「仕事を続けよう」という前向きな選択の勇気になったのだとしたら、こんな嬉しいことはありません。
そう考えたら、自分に起こるすべてのことは必然で、無駄がないのです。自分に起こった出来事を、真面目に、前向きに受け止めて乗り越えていくことが、目の前の道を歪みなくまっすぐにするのだと思います。それは、仕事に限らず。
そう、起こることはすべて正しい。
何だかまとめたようでまとまってないですが(笑)
来年もお仕事、頑張ろうと思います。
そんな昨日からの今日の朝ごはんは、成城石井のいちごバターでトースト
そんな気分。
頑張ろう、女子。
今日も、明日も、明後日も。
---------
覗いてくださり、ありがとうございます。
訪問いただいたしるしに、お弁当ぽちりとしていただけると大変嬉しいです。
台所しごとをテーマにしたブログコミュニティです。こちらも是非。