おいしい台所

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嬉しくて淋しい、最後の運動会

先日、子ども達の通う小学校で、運動会が開催されました。雨が続いて順延の末に平日の開催、しかも気温が11月下旬並という寒い日に、そんな中でも子ども達は精一杯頑張る姿を大人達に見せてくれました。

 

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私の娘は来年から中学生なので、今年が小学校最後の運動会です。6年生の最後の演技は組体操。今年はカメラを通さずしっかり見届けようと思っていました。体操着に裸足で、曲に合わせて一つ一つのポーズを作る子ども達。全員がひとつになって表現する演技は本当に美しく、見ていたら涙が溢れてきました。私はこういう「最後」がつく子どものイベントでどうしても涙が出てしまって慌てます。涙が出る理由の一番はもちろん感動するからなのですが、もう一つは淋しいからじゃないかな。と思っています。

 

いつだったか会社の先輩(男)が不思議そうに私に言ったことがあります。

 

「なんだか母親ってよく泣くよな。卒園もそうだし、運動会とか。子どもの晴れがましい姿を見るのに、どうして泣くんだろう。」と。

 

その時は、確かにそうだよな。女性って感情の起伏がやっぱり激しいのかしらと思ったのですが、今はちょと違います。母親だけに限らないし、人によっても違うと思うけれど、やっぱり感動と同時に、確実な淋しさが漂うからじゃないかと思うのです。卒園するからって、運動会が最後だからって、子どもがどこかへ旅立つわけでもあるまいし、その先も一緒に居ることに変わりはない。でも、その歳のわが子にはもう会えないのです。それがわかっているから、淋しい。

母親はそれを、身をもって感じられるのだと思います。お腹にいた子は産まれてしまえばお腹の中には戻らない。ご飯を食べはじめたらもう母乳は欲しがらない。歩き始めたらもうハイハイはしない。子どもの成長はその全てが幸せで嬉しいことだけれど、そうやって成長するということは、親からどんどん離れていくことでもあります。それを、母親は体で感じている。だから淋しい。嬉しい、感動という気持ちに隠れてしまって、その淋しさはすごくすごくわかりにくいのだけれど。

 

 

運動会が終わったその晩、夕飯の席で娘が言いました。

 

「終わって点数が発表された時ね、優勝がわかって、友達と一緒になって泣いたんだ。」

 

娘は普段滅多に感動して泣く、ということをしないので、自分でもびっくりしたそう。最後の運動会。嬉し泣きと、淋し泣き。そうだよね。最後ってやっぱり淋しいよね。それを聞いた時、ああ娘は本当に成長したんだなと思いました。

 

 

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運動会で校庭に飾られていた旗をよく見ると、それは万国旗ではなく、子どもたち一人ひとりが描いた自画像でした。

 

いい運動会だったな。

秋の空を見上げて思いました。

 

 

 

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