今日は、久しぶりにお仕事のお話です。
先日、会社で女性活躍推進のためのキャリアアップ講座を受ける機会がありました。以前仕事で女性活躍推進を担当していた時にはこの手の講座を探してばんばん受けに行き、それを社内で研修したりもしていました。でも異動になってからは「女性」「キャリア」といった内容からは遠ざかっていましたし、外部講師から研修を受ける機会もありませんでした。久しぶりの研修はかなり新鮮で、講座はまる1日みっちりでしたが時間が過ぎるのがあっという間でした。今日は、当日学んだ中で印象に残った言葉を、備忘録も兼ねてここでご紹介しておこうと思います。
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その日の講義は、もとCAで結婚・出産・夫の転勤等様々な壁にぶつかりながらもずっと仕事を続け、現在はフリーでコミュニケーションやキャリアをテーマにした研修講師をされているM講師。笑顔が可愛く、言葉づかいも身だしなみも美しく、とっても素敵な方でした。お歳を聞いたら52歳でびっくり!もっとずっと若く見えたからです。今ほど制度が整っていない時代に、苦労して、バリバリのキャリアを積んでいらしたのに全くそれを感じさせず、むしろ軽々と楽しんで歩んでこられたように見えました。そして誰でもすっと受け入れてくれるような懐の深さと優しさを感じさせる方でした。
M講師が講義の中で女性に大切だと強調されていたのは、「しなやかさ」と「たおやかさ」。
「しなやか」「たおやか」。辞書で調べると「しなやか」には「弾力があってよくしなうさま」、「たおやか」には「姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま」と出てきます。どちらもなんとなく「女性らしくなよっとしたさま」を思い浮かべそうですが、大切なのは「よくしなう」「動きがしなやか」という点です。M講師いわく、「時代の流れが速い今、明日何が どう変わるか予測もつかない。たくさんの役割やキャリアを抱えながらこれからの時代を生き抜くためには、「しなやかさ」をもって、どんなことにも対応出来る力が必要」だということでした。
これ、目からウロコというか、私には今までなかった視点でした。
「女性でも男性並みに頑張らねば」「キャリアを積んで、上を目指さねば」「子どもが居るからと特別ではないのだ」
そうやって、一直線に先を目指そうとしていると、知らぬ間に頭も心もガチガチに固くなってきます。そうやって頑張っていれば「自分」という棒は長く太くなるかもしれないけれど、固い棒はふとしたタイミングで、思いがけない部分でバキリと折れる。そしてそれを修復するのにはものすごく苦労します。一方で、どんな場所でも、状況でも、順応して対応しながら、細いけれど柔らかいまま伸びていけば、同じ棒でもしなる棒になります。しなる棒は固い棒と比べたら、ちょっと曲げただけで簡単には折れないのです。そして確かに動きの早い今の時代、新しいことにも、古いことにも、どんな役割にも対応していけるしなやかさがなければ生き抜けないのだと、すごく腑に落ちました。
自分を振り返ると、これまでしなやかさなど意識したことはなく、自分にも周囲にもものすごくガチガチだったなと思います。「ねばならぬ」に縛られて固くなり、おまけに太くなるばかりで伸びるほうは遅くなっていたかもしれない。このままいくとぽっきり折れるか、固く、太くなるだけで伸びずに、つまりただのお局で終わってしまうかもしれない。M講師の話を聞いて自分を振り返り、はっとしました。
自分のこれからについては、仕事を続けるのか、辞めるのか、転職するのか、色々思うところはあります。でも、自分がやりたいことや成し遂げたいことを思い続けて目の前のことを誠意をもってこなしていれば、行きつくべきところに行きつくのだろうなと思っています。
ただ、そこでいかにしなやかでいられるか。それは会社だけじゃなく家でも、地域でも、人付き合いでもすべてにおいて同じです。成し遂げたいことを思い続けていても、固く閉ざしているのとしなやかでいるのとでは結果の出方も形も変わってくるように思います。何より途中で自分が折れないように。そうやってM講師のように軽やかに進んでいけたら、単純に、毎日がすごく楽しいだろうなと思いました。
これから先、様々な場面で壁にぶつかることがあると思います。でもそんな時も「はーい、じゃあ、回り道します」「はーい、じゃあ無理せず時間を置きます」「ちょっと一休みします」って、焦らず腐らず柔軟に受け止められたら。あきらめるのではなく、受け止められたらいい。しなやかに、たおやかに。
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もう春です。
服装も、気持ちも軽くなるこの季節にいい講座に出ることが出来ました。
明日からもお仕事、頑張ろう。
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